色々古い話を聞くと、中原家は恐らく江戸時代にはすでに今の場所に住んでいたようで。
それはともかくずっと住み続けていると何かが漬かったビン(しかも色が怖い。)などがいくつもあって、でも捨てる勇気もなく。
一度そんな瓶を開封してみたところ。見た目に反してまろやかないい香り。
なんとおばぁちゃんが数十年前に漬けていた梅酒でした。
おばぁちゃんは昨年亡くなったばかりで。
(97歳!)
元気な時に漬けていた梅酒が時を越えて、漬けた本人はもうこの世にいない。全部飲んでしまったらもう永遠にこの味には出会えない。
と、思うとこの梅酒がもう美味しくて美味しくてちょっと泣けてくる。
こういうものに出会うと震える。嬉しくて。
今も大事に大事に飲んでます。
もうひとつは最近。
住み込みで働いてくれてる男子がお腹の調子が悪いと言っていて。
それをふと義母さんに言ってみたら戸棚から出してきてくれた梅肉エキス。
これも亡きばぁちゃんが作ったもの!
家族はみんな腹を壊したらこれを舐めて治してきた、とな。
しかも炭火で作られた梅肉エキスなんです。
炭火でとろ火で梅肉をエキスとなるまで煮詰める・・イメージしただけで胸いっぱい。
これも少し味見させてもらいました。凄い。身体にミチミチときた。
(左下:梅肉エキスの入った瓶。年季入ってる。)
このシリーズに亡きじぃちゃんの青のりもあるのですが、この残りスペースで駆け足になるのは忍びないのでまた別で書いてみようと思う。
その時にはまた新たな発掘保存食が見つかってるかもしれない。
ちなみにばぁちゃんは京都出身。
今でも四条河原町のBAL入った筋でばぁちゃんの弟さん家族が床屋を営んでいます。(舞妓さん芸妓さん、太秦の俳優さんの髪なども手がけてきたそう。)
じぃちゃんとは、病気で萩のお寺に療養しにきていた時に出会ったとか。若かりし頃の写真を見るとチャーミングだった感じです。
そんなばぁちゃんは鯖寿司が上手だったようで元気な時にレシピを教わりたかったな、と。
今回もテーマは「食」でした。 おしまい。
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